「適応同定に対するリアプノフアプローチ」
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講演者 | 渡辺 亮 先生 大阪大学大学院工学研究科 電子制御機械工学専攻 |
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講演題目 | 「適応同定に対するリアプノフアプローチ」 |
概要 |
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適応制御の代表的な手法の一つであるモデル規範形適応制御は
未知パラメータを持つ制御対象の出力を,規範モデルと呼ばれる
望ましい入出力特性を持つモデルの出力に追従させることを目的
とする制御手法である.モデル規範形適応制御では,既知の制御
対象の出力を規範モデルの出力に追従させる制御手法であるモデ
ル規範制御を,制御対象の未知パラメータをオンラインで推定す
る適応同定と組み合わせることで,制御目的の実現を図る.
一方,モデル規範型適応制御系の安定性については,オンライ ンのパラメータ推定機構を含む制御系全体の安定性に関する本質 的な結果が適応制御理論において得られている.しかしながら, これまでに与えられている安定性に関する証明は,厳密には安定 性の証明にしばしば用いられているリアプノフの第2の方法に従 って記述されているいるとは言えず,このことは,近年の制御理 論研究における主流の一つであるL2誘導ノルムに基づいた制御 系の解析/設計と大きく異なる点の一つである.本講演では,モ デル規範形適応制御におけるオンラインでの未知パラメータ推定 に特に注目し,時不変な未知パラメータを持つ線形時不変システ ムを対象に,パラメータ推定値の真値への収束をリアプノフの第 2の方法に従って証明することを目的とする. |
問い合せ先 |
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藤田政之
電気電子システム工学科 電話(076)234-4848, FAX(076)234-4870 E-mail: fujita@t.kanazawa-u.ac.jp |